How is life?

TOTOが運営するギャラリー間での企画展「How is life? 地球と生きるためのデザイン」

会期:2022.10.21~2023.3.19

「社会を変えていくために建築になにができるのか。現代社会の様々な障壁を突破するチャレンジを紹介します。」ギャラリー間HPより

 

展示はギャラリー間の運営委員4人が自らキュレーターとなり、How is life?の問いかけに答えている多彩な事例を紹介しています。

展示はテーマも規模も時代も、多岐にわたりましたので、一見バラバラなようにも見えます。

ちょっと雲をつかむような内容だな~とも思いましたが、それが面白かったところでもあります。

 

その中で私が気になったのは、「神水公衆浴場」2020年 

公衆浴場のオーナーは構造設計家であり、2016年の熊本地震で被災。家族と住むマンションが半壊。給水車や健康ランドに長蛇の列ができた一方で銭湯が復興できずに次々と潰れていく様子を目の当たりにして、自宅の一部の機能である「風呂」を拡大して「公衆浴場」として家族と共に自ら運営。番台にも座り、閉店後にはこの風呂に入る…。(展示冊子より抜粋・一部編集)

 

お風呂は家の中でもかなりプライベートな部分。私もいつもマチと家が関わることを考えているのですが、はたして自分に同じことが出来るのかな??これは究極のマチとのかかわりなのでは…!と。

この計画の背景にある、家族を含む居住者さんの思いに衝撃と、尊敬を感じました。

 

 

話は変わりますが、

私は「ギャラリー間」の展示はスペースが好きです。

コンパクトながら2つの階に分かれていて、途中で中庭に出て、外階段を上がっていく空間構成になっています。

沢山の情報がある展覧会。コンパクトでこじんまりしているココはいつも静かにゆっくり見ることが出来て、私にはぴったりの場所です。

そして、いつも展示にちょっとした仕掛けがあるのです。

今回は、気になった説明文を手に取って集めていくスタイル。最後にハトメにして、お持ち帰りできます。そんな自分でできる小さなアクションがあるのが楽しいですよね。

 


カテゴリー:00_think_考え, 01_life, 06_architect・art

板橋区中央図書館とgreen cafe

ときわ台から上板橋へ移転した中央図書館の見学に。

図書館が建つ平和公園は、子どもたちと良く行っていた公園です。移転計画時には公園のどの場所に建てるか、区民を交えてデスカッションされていたのを覚えています。
公園の立地は東上線の上板橋駅とときわ台駅の間に位置するのですが、上板橋からの方が近いからか、既存の滝や小川を避けてなのか、ときわ台側に寄せて建てられ、上板橋側を表として建っていました。


ときわ台側からアクセスしていた私としては表裏なく造ってほしかったな~
という気持ちもありますが、図書館内部から公園(上板橋側)に向かって、くつろげるようなゆったりした椅子が並んでいて、公園で遊んでいる子供たちの姿を眺めながら本が読める、とても気持ちの良い場所でした。

(館内の規則に則って撮影させていただきました)


テラス席もあり、季節の良い時期は絶対気持ちいい!

ときわ台駅に図書館があった頃から利用者が多く、席はいつも埋まっている印象がありましたが、こちらでも満席、区民に親しまれていることがよくわかりました。

設計:松田平田設計 2022年グッドデザイン賞受賞

そしてgreen cafeへ…
ときわ台に住んでた頃、好きだった場所。
ここに来るといつも、ものつくりにあふれていて
幸せな気持ちになったのです。

カフェ店主のノリさんとフローリストの奈美江さん
5年ぶりの訪問に、変わらず笑顔で出迎えてくれたお二人…(^^)

皆変わらないけど、少しずつ年を重ねたねと(笑)
お料理も、コーヒーも美味しい。

きっと手作りで心がこもっているんでしょうね…。
ラテアートのステキなサプライズも!

 

天祖神社近くの「もりのまちや」にも関わっていらっしゃるので、
今度はそちらへお伺いしますね。


カテゴリー:00_think_考え, 01_life, 06_architect・art

川越

所属する建築士会のイベントで、川越へ。

「ゲストハウス&カフェちゃぶだい」と「居酒屋すずのや」の空き家リノベーションの見学会です。

川越市主催の「まちづくりキャンプ」という活動で集まったことがきっかけで、エリアリノベーションに取り組んできた実例をご紹介していただきました。講師はmaao、80%代表の荒木牧人さん、coto代表の田中明裕さん。

建築的なお話だけでなく、運営の仕組みのお話や、得意な役割を分担して皆で作っていくものづくりの楽しさや、発信しながら共感する人々が集まってきてプロジェクトが動いていく面白さを語ってくださいました。

また、20%の力を抜いて頑張りすぎない。の考えもステキです。

「ついつい、細かい事を突き詰めてしまいますよね、建築って。」になるほどでした。

先日拝聴したリオタデザイン関本さんのアアルトのセミナーでも通じるものを感じました。

ミリ単位まで突き詰めるこまかさと、ハプニングを楽しんでまいっかと思えるくらいの緩やかさ。

バランスが大事なのだと思います。

私なりに付け足すと、そのバランスは独りよがりでなく、常にクライアントとの共有できていることが大切だと思います。

せっかく川越まで来たので、レンタサイクルで散策。

朝は、鐘つき通りのスタバへ。混む前の静寂なスタバが好きです。

あえて一部屋根を下げることでハイサイドをつくりだしています。

さりげないのに、すごい効き目だなと思います。

通りの街並みに合わせたファサードとモダンな内部のインテリアと、突き抜けた奥の日本庭園。

家具取手や照明も手作り、床目地の意匠、照明計画、ふんだんに使った無垢材、商店建築ならではの部分は見ていて参考になります。

また、最近内と外をつなげる設計をする中で、木塀の構造・納まりが気になります。

ぐるりと日本庭園周りを囲っていました。

「中庭のある家」では完全にプライベートな中庭を作る為の背の高い木塀としました。

「東村山の家」ではご実家へつながる6畳のテラスの脇のブロック塀を隠す横木塀としています。

構造、木塀の高さ、板部材寸法、貼り方(両面or片面)、スキマ具合などをさらに研究中です…。

ヤオコー美術館 (伊藤豊雄さん設計)

冥想の森(岐阜県各務原市の市営斉場)を思い出しました。

建物周囲の水盤にメダカが住み着いているのが不思議な光景でした。


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20201209友人のオープンハウス

ちょうど一年前のことですが、
写真を整理して出てきたのでUPします。

大学の友人であるAirhouse桐さんが手がけた
高尾の家のオープンハウスにお邪魔してきた記録です。

桐さんは何度もこのblogでも登場していて、
親しくさせてもらってるのですが、
事務所が地元名古屋ということもあり、
実際の建築を見るのは初でした。

プロが撮られたきれいな写真やコンセプトは桐さんのHPを見ていただくとして、ここでは私目線の写真とコメントを…。(写真掲載の許可頂いています)

準防火地域では窓に網を入れるという規制があるのですが、このおうちは、「防火壁」という法律でその規制をクリアしています。さらに防火壁の役割をする壁があることで、周囲の住宅からのプライバシーを優しく守り、室内にいながら南北の遠くに見える山々の風景だけを感じることができるのです。(桐さん談)
ちょうど紅葉の季節で、赤や黄の木々が見事でした。
ひとつのアクションで居心地のと機能の両方を叶えているステキな設計です。

可能な場合、オープンハウスにはこどもを連れて伺わせて頂くのですが、こどもの反応が参考になります。

ここが一番好き~。とお気に入りエリアを見つけていた長女。少し奥まった、物干しスペースも兼ねたが落ち着くようです。
そこから見える風景。

光が溢れんばかりに降り注ぐ階段もこどもには家具の一部。座りたくなる気持ち分かります。

さすがに浮いたブリッジは次女にヒヤヒヤ。
このあと網を張るそうです。

桐さんのスタイルを突き抜け切った住宅。
オブジェのようで、外からも内からも空間がきれい。そしてどこか可愛らしい。


最近は、住んでからの住まい方にとても興味があります。
今読んでいる「断面パースで読む住宅の居心地」という本に、
建築は「つくり手」と「使い手」のコラボレーションで出来上がる。

というフレーズがあり、
当たり前と言えば当たり前の事なのですが、

改めてなるほど!と思いました。
このお家にさらに家具が入り、
住まい手がどのように住まうのか…。
こどもがブリッジを、走り抜ける。
上下階の会話のやり取り…。
気配を感じながらこもれる個室。

住んでからの様々な場面の生活をイメージしながら住宅を造ることにとても意識を向けています。

作り手の目線で編集された専門誌、
住まい手の目線で編集された住宅・インテリア雑誌。
作り手目線と同時に、自身も二児の母として日々家でくらす経験を持って、
どちらの目線も併せ持ちたいと思います。
良いコラボレーションができると、より住まい手に取って素敵な住宅ができると思います。

そして、この「高尾の家」今年のグッドデザイン賞を受賞されました!

きりさん、おめでとう。
引き続き、活躍を期待しています!


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