チョークアート
あるイベントで朝霞市の都市建設部の方々とお知り合いになりました。
朝霞市では、「ASAKA B.B.SQUARE」というチョークボード製作の企画を去年から行っているそうで、
私もミニ黒板(60㎝×45㎝)の製作に参加してみました。
建築設計デザインを黒板で表現したいなという試みから、
キッチンのある家の提案しようと、
ひとまず3分くらいで描いたイメージスケッチです。
ここからいろいろ肉付けしてごちゃごちゃ描いていこう。
なんて思っていましたが、
ペンからチョークに持ち替えると、
まったく情報が載せられない…。
描きたいことの1/10も載らないのでは…(汗)
それなら、皆で集う楽しさが伝わったらよいな~
と思いながら慣れない黒板を楽しみました。
【製作コメント】
作って食べることが
大好きな家族のための
キッチンが中心の家の提案
「キッチンとダイニングが一体となったフラットのテーブル」
世の中に日常が戻りつつある今
皆で楽しめる居心地のよい居場所が
あったらいいなと願いを込めて…
実はこれ、ほぼhouse niikuraのキッチンです。
寸法はほんの少ししか載せられませんでしたが、
ダイニングテーブル高さ650㎜(65㎝)は低めの高さ設定です。
身長差約30㎝の夫婦にも使いやすいように検証したうえで、
くつろげるように工夫しています。
平日はキッチン正面で3人並んで食事することでサーブも片付けもとても楽(^^)
休日はダイニング部分でゆっくりと。
ちょっとした来客時はゆるやかに、お好きな場所に座ってもらいます。
沢山の人が集まる際には家中の椅子を集合させてギュギュっと詰めて座り、皆で代わる代わる料理をしながら、出来たてをいただきます。
(まさに、黒板のような…)
さらに、アイロンしたり、オンライン授業したり、ワークショップしたりと多用途に…
設計意図通り、いろいろな使い方が出来ています。
コロナ前の集まりなどでは、皆さん長居していかれる所をみると、居心地は良いようです(^^)
house niikuraのキッチンの工夫はまだまだたくさんありますので、今後紹介していきたいと思います。
黒板は朝霞市のどこかに飾られますので、
お近くの方はチェックしてみてください(^^)
instagram「@b.b.square_asaka」でも登場予定です。
楮と向き合う
子どもが4年間通っているキッズアートスペース。
二週にわたった、ペンダント製作。
この材料なんだかわかりますか?
これは楮(こうぞ)といい、和紙の原料。
軟らかく煮て、周りの部分を和紙原料に使った残りの芯の部分です。
(穴が開いています)
ノコギリで切って、やすり掛けして、色をのせて…。
時間と情熱をかけて、(時にへこたれながらも)仕上げてきました。
この楮、先生のご友人の森田千晶さんという和紙作家さんから譲り受けたものだそう。
森田さんはご自宅で楮を育てるところから取り組まれています。
先生も活動に参加されているそうです。
子供が作ってきた楮はどこからきて、どんなふうに使われ、どうなっていくのか…。
そんな興味から、森田さんの展覧会に行ってきました。
「自然とともにいて、楮を育て、刈り取り、蒸して、繊維を取り出し、
一つ一つ型を描き、浄らかな水を通して、紙を作り出す。
気の遠くなる工程全てを手仕事で、来る年も来る年も、黙々と。
現代にこの作業を行う意味を問えば、
決して用途のためだけでないのは明らかだ。」
組む東京 HPより (企画展「紙宮」)
真摯に和紙と向き合う姿、
圧倒的な存在の空間…。
私の仕事も、向き合う。
図面と向き合う、
お客様と向き合う、
それはいつも真摯でひたむきでありたい。
向き合う時間は地味で黙々としたもの。
その黙々とコツコツと地道に行った作業や、沢山の見聞きした経験の向こうに結果(=良い住宅・居心地の良い空間)があるのだと思うのです。
時代は急速に変わっています。
建築の世界でも、便利なものを上手に取り入れつつ、
向き合うことは変わらず大切に。