宮代町見学
20230715 建築士会の建物見学のイベントで埼玉県南埼玉郡宮代町へ
ガイド:テシマ設計 手島亙氏
進修館 1980年竣工 設計:象設計集団
40年以上たった今でもコミュニティの拠点として、各種発表会や地域住民の会議、サークル活動など、多くの方に利用され、愛されている場所。
いたるところに唯一無二の装飾が施され、見どころ満載。
シンプルでミニマムな建築が好きですが、個性豊かな建築も味がありますね。
昨今の建築資材の高騰や、社会情勢でこういった建物が建てられることは珍しくなっていると思います。
雨水排水がロンシャン教会(コルビュジェ)を彷彿させます。
集水面積が大きいので、雨の強さより水量を感じやすいようです。
大事に修復しながら、当時の家具や装飾を維持している姿をみて、愛されていることを実感しました。手入れしながら長く使われるって素敵。
ROCCO/2022年改修 設計:中村和基氏(LEVEL Architects)
建設会社・設計事務所・グラフィックデザイン営む三兄弟で、お父様が手掛けた築52年の6戸の住宅を改修。
貸テナント・地域の交流の場「ROCCO」として再生。
詳しくはこちらの記事で↓
https://suumo.jp/journal/2022/12/06/191901/
計画の背景や、町への思いに共感です。
お昼はROCCO内のシェアキッチン「世界のSnackごはん」。
笠原小学校/1981年竣工 設計:象設計集団
象設計集団のHPではそういった説明は一切ありませんが、琉球の雰囲気…。
設計者に「これは何ですか?」と聞いても、「わかりません」と返答が来るそうです。そんな曖昧さ。あれこれ語らずゆるっとした感じ…。良いなぁと思います。
遊び心にあふれてて、広くゆったりしたつくり。
子どもだったら絶対楽しい、居場所が随所にあります。
久しぶりに、古き良き手作り建築を堪能させていただきました。
ところで、ガイドの手島さんの事を、忘れてはなりません。
手島さんは建築士であり、宮代のガイドも務められていて、その他の活動も積極的に運営されているようです。途中には手島さんのすばらしい講義の時間もありました。コルビュジェから宮代町の建築にたどり着くまで、まるで大学の講義のような面白いお話をお聞かせいただきました。手島さん一日ガイドいただきありがとうございました。
手島さんに始まり、ROCCOの中村ご兄弟、シェアキッチン「世界のSnackごはん」のお姉さん、コーヒーショップのお兄さん、移動に車を出してくださった杉戸支部の皆様。
宮代にすばらしき人あり。
まちを愛し、盛り上げる人。
建築も大切ですが、やっぱり「人」だな~。なんて思いました。
石切場の見学
20230708
栃木県の石切場の見学に行きました。
鹿沼市の「深岩石(ふかいわいし)」、宇都宮市の「大谷石」です。
似たような2つの石ですが、採掘場所は全く違います。
深岩石
採取場所は山。登山のような険しい場所を登って採取場所に。
上から計画的に切り進めているそうです。
笑顔が素敵なお兄さんが案内してくださいました^^
大谷石と比べると固く加工がしにくい。
採取場所が限られ希少。
大谷石
採取場所は地下60m
エレベーターで降りておきます。
一歩踏み外したら…と恐怖を感じるくらいの場所でした。
気温10℃のひんやりじめっとした地下空間。
法に則って安全に配慮し掘り進められています。
地元住民でも、気づかないような場所で採取されていました。
工業化が進む中、石切りの現場は今でもかなりの部分が手作業で行われていました。
どちらも切り出した直後は青緑がかっていますが、乾燥につれて白っぽくなっていく。
「ミソ」と呼ばれる柔らかい土の部分は水で洗うと取れて空洞になります。
大谷石の方が柔らかい、みそが取れて空洞になる部分が大きい。
と言っても色味や表情は様々。一点物の表情も貴重です。
それが自然素材の醍醐味と言えると思います。
写真:右が深岩石 左が大谷石 ←頂いたサンプルでも逆のように見えますね…
最後に宇都宮市徳治郎町にある西根地区の見学。
住民が外壁・屋根・基礎…と様々場所に石を使っています。
触れて、持って重みを感じて…
和のイメージが強かった大谷石ですが、
目地の入れ方を工夫する、他素材との合わせる
etc…
アイデアがモクモクと膨らんできました。
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